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☆ラリマーの扉☆

第3章 理解者という契約と面影

私はストーカーと思われぬように

遅めについていった。

ちょっと…ここは気になるわ。

足音たてぬように、倉崎、星咲を追いかける。

ついた先、そこは

使われていない教室だった───

しんみりとしたトコで
何を言うの。


星咲は、まど、ドアを閉めた。

警戒心を持っているのかは
わからないが。

私は、ドアを音たてぬようにして
ちょっとだけ開けた。

「倉崎さん…」

「なんだよ…」

かつての親友と2人っきりで
目を合わせる。

まどには
2人の姿が見える。


そのとき、星咲はキスをした。

「え…おまえ…なにを」

「好きという証です」

同…性…愛…

「なにすんだよ…」

「どうか、優しかった頃に
ぼくはずっと待っています」

優しかった頃?
無理やり戻すのかな、星咲さん…

「嫌だよ、そんなもん」

「優しいあなたが好きです
脳内でも、妄想してきましたから…

優しくない今は、嫌いですが
あなたの顔は優しかった頃と一緒…」 


「そうか、星咲。そう思っていたんだな
分かるが…今性格変わるとさ
バカにされるんだよな。だからさ……
秘密の交際をしないか?」


「あっ、それいい」

星咲は、ずっと待っていたのね…

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