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☆ラリマーの扉☆

第3章 理解者という契約と面影

倉崎がどうして私の名前を……?

見ていたの、気づいていたから?

ひさびさの再会に気がついていたからなのかな……

私はドアの下に隠れ

顔も下に隠した。

(どうして…なのかしら)

「さりな。覗いてたのか…?」

声がしたので
バッと顔をあげると

倉崎だった。

「うん……ごめんなさい」

「いい…お前の名前を呼んでイケたから」

「そう…でもどうして私の名前を…」

「窓にお前がいたから。お前の顔がかすかに見えた時、あの日の…幼い頃の面影が…
あったから」

倉崎なんて……幼いときに会ったっけ?

「え……?」

「知らない?ジャングルジムで遊んでたあの日」

「ああ……あんまり覚えてないけど、かすかに記憶があるわ」

「そのかすかな記憶がオレだよ」

手をにぎりニコッとした倉崎。

「え……そう…なんだ」

「あの時はまだ、優しかったよな
だけど、今はクラスのリーダー的存在だしな…色んなやつ泣かせたりして」

こんなことを言う倉崎。
取り巻き達や、他の人は驚くかもしれない。

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