☆ラリマーの扉☆
第20章 捨てられし王女は~再会~
「私はどこに行けばいいのかしら…」
途方にくれている私。
「あ!あなたクレディリス王女?」
「そうですわ…あぁでも、王女ではないですの…」
…頭を抱え、悩んだ顔をする。
「じゃあなに?」
「一般人です」
……そう。
王女の座はないのだから。
「そう、それよりさ、貴女
呼んでるわよ」
「呼んでる?誰がですか?」
……誰だろう。
「えーと…あそこにお屋敷見える?」
彼女が豪華な家を指でさす。
「ええ、みえますわ」
「あそこのお屋敷の人がなんか呼んでるみたいよー?」
「へぇ……」
私を呼んでる?
「行ってみたらどうかな?じゃあね」
どこか冷たい少女だな、というのが
印象に残る。