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☆ラリマーの扉☆

第20章 捨てられし王女は~再会~

「愛する女を探すために王子をやめるとな」

「え…」

アンディルスは
そんな男だったの…?

王子の座を捨てる男なの…?

「愛する女は貴女でしょう、きっと…」

おじさまは私の頭を撫でた。

「え…っ」

そんな…アンディルス…

私なんて忘れてくれればいいのに

王子の座を捨てるくらいなら
他の王女と愛していればいいのに──…

なぜ…

「まぁいい。彼に会うまでここにいなさい」

え……

私は、ハルヤと約束したのに────…

「はい」

約束しても、返事をしないわけには
いかない。

「麗しき王女には王子がいる、それは絶対だ!」

……

アンディルスを裏切ることになるかもなぁ…

心苦しくなるわ…

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