☆ラリマーの扉☆
第26章 チナミの秘密
トボトボしながら
星空の丘へ到着した───────…
「はぁ…僕はチナミお嬢様に嫌われてるのかな、でも…そういうわけではないよな」
チナミの部屋の鍵を星空に掲げる。
金色の鍵でツヤがわずかに出ている。
「貴女に嫌われてでも仕えたいのに…」
仕えるのが好き。
奉仕したい。
それだけなのに……
僕の想いが星空に眠るが
もう目を覚ますかもしれない…
パンドラの箱みたいな想いが
こぼれ落ちるかもしれない……
チナミ……
チナミ……って呼びたいよ…
「どれだけ嫌われて僕が態度悪くしようとも…貴女が好きでたまりません。こんな変態を好きになってはくれませんか…」
目を閉じ、涙をポロ…と流す
夜空に閉じこめた想い
心の星に閉じこめた想い…
「貴女の秘密をさらけ出してください…」
教えて…
貴女の心を知りたい
えぐるようなカタチで知りたい…
ドアの向こうで
僕を想っていますか……?
なんて想ってしまうんだ。
あぁ…戻らなくちゃ。確かめに行かなくては
貴女を、真実を………