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☆ラリマーの扉☆

第5章 貴方に捕らえられて

百合子が目覚めたのは
優しい光がさしこむ朝。

「自由な朝……」

そうつぶやいた百合子。

愛してくれる男はもういない。
隣にいない悲しさから、百合子はボロ…と
涙を流した。

「京夜…」

天井を見上げて涙を流す。

早朝、逃げ込んで
解放されたのにね…愛をまだ欲しがっているのかな。

暴れん坊な、私の心。

狂愛する京夜の愛までのめり込むように
受け取っちゃって。


本当に、暴れん坊で、わがままな心と精神だわ…

病んじゃうじゃないの。

「京夜から逃げられて本当に良かったと思ってよ…私の心…」

寂しがる必要なんてないじゃない。


ああ……

心と思っていることが混じって、交差していく───…

もう正反対じゃない


私の心は京夜を求めてる…

思っていることは、逃げられて、解放されて
嬉しいということ。

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