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☆ラリマーの扉☆

第32章 無口な執事に女装を

ギリギリッと縛っていく私。

「やめて…くださいっ叶美」

かなみ、と呼んだ彼
名前で呼んだのがうれしいが…やめない。

「…それは本当に言ってるのかい?」
ウソだろう?

「ほん…と」

「縄でギャースカ言わないでちょうだい」
本当でも、やめない。
でも…なんか彼、嘘っぽい…
喜んでない?

やめて…の合間に聞こえるあの声は何?
ああぁぁんっ って聞こえるんだけど。

「叶美ぃ…」

私は縛られている秋野を正面から見た。
縄に愛されている秋野が
可愛く思えた。

「美しいですこと」
冷たいトーンで言い、冷たく笑った。

縄に縛られし、ドール。

なんて素敵なの。

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