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☆ラリマーの扉☆

第5章 貴方に捕らえられて

「百合子、どこへ行く…」

「はぁ…っ」

駐車場で、自然に始まった鬼ごっこ。
百合子は捕まえてみろと、試練を心の中で
京夜に与える。

駐車場、普通の道に出て、走っていった。

百合子は、昔から足が速いので
かなり速く走れる。

京夜は、はやぶさのように速く走っていく。
韋駄天と名付けてもおかしくはないだろう。

百合子のロングスカートはひらりと
揺れ、
京夜の白衣は、空気中に浮き、持ち上げられる……


百合子は、来いよ。と言わんばかりに。


追いかけてくれてありがとう
京夜……

執着心が強いのが分かるし、伝わるわ。

よほど
捕らえたいのね──…私を。

トリノカゴノヨウニ。

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