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☆ラリマーの扉☆

第7章 束縛彼氏→束縛ナシの友人

どうか
捕らえられぬように……

暗くなり、青空が紫に染まる頃。

さりなはひとりでポツンと歩いていた。

「……うーん、アパートまでもう少しだ」

もう少しだけど、人通りが多いからいける…
まだ安心していられる

なぜか…
見えない鎖が、空中に浮いているような気がする。

その見えない鎖に捕らわれるのかと思うと
怖い…

コツコツと響く、靴の音、ハイヒールの音は
さりなを安心させていた。

人がいれば怖くないんだな、と……

「……ここを右に曲がればわたしの家だ…」

どうか、慎重に。

……恐怖心を持ちつつ歩くさりな。

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