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☆ラリマーの扉☆

第8章 理想郷の扉~青空の下、契約を結ぶ

『苦しみは私の快感
そそられるものでもある

興奮を呼び覚まし
体全体を覚醒させるものだ』

クレナイ……乙女

紅…

血…血の乙女っ…

『普通に苦しむだけじゃない
血を吐き、息の根を止める寸前───…

死の間際、貴方は何を思う……』


地獄の象徴

怖く思わせるオルガンと美しき声。


気づけばもう…
引きつけられていて

観客なんて私だけだった……

残り1人でも
あやつられたかのように、歌うのね…


動けないこの感覚は

なんなの……?

『血をつかさどる姫、クレナイだ』

『あぁ、姫様…』

オペラが終わると
王子様らしき人物がいた。

魅入られる…

どうして?


ユートピアといえど…なんかおかしい。

『私の望むモノは買ってきた…?
ねぇ、フィルーペ』

王子を奴隷のように扱うクレナイ姫…

王子の頭に足を置くクレナイ姫は
性格の悪さがうかがえる。

『は…はぁ』

……演出だよね。これ……


『はぁ…って今ため息をついたの?』

この先、なにが……

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