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☆ラリマーの扉☆

第8章 理想郷の扉~青空の下、契約を結ぶ

『許せない、軽い苦しみを受けな』

クレナイ姫は
気に入らないとすぐ、苦しませるのか…

精神も性格も狂ったかのように感じる…

クレナイ姫のミラは
……特別な力を感じる。

でも、私どうして…

なんで感じてしまうの。

……田舎に住む、女なのに
都会に憧れて、ユートピアに来たのに…

『ぐあっ!!あっ……くっ!はぁ!』

苦しんでいる…

あの、王子が……


シノは命の危険を感じながらも
舞台にかじりつくように走る。

「クレナイ姫…貴女はなにを!」

シノは怒りのあまり、指をさした。
殺されるだろうが、ここは…

ユートピアなのだから。

「お前は誰だい?上演中だ。席に戻れ
さもなくば殺すぞ」

殺せばなんでもいいと思ってる……!

やばい!

そのとき後ろから足音がした。

「ははは…殺し屋ですか
クレナイ姫のミラ様」

さっきの青年!
……鍵のあの……っ

「…っっ~お前は誰だ!
苦しませてやる!」

なにか、まじないをしているようだ…

まじないを、青年にかけた時…

……青年にはきかなかったようだ。

「残念、理想郷の先祖なので、効きません…ククッ…」

「くそっ…もっと強いまじない…」

「無駄です、おやめになられたほうがいい
自分の命までなくなるのですよ」

……青年よ、なかなか謎があるな

「っ……なくなったっていい!」

強い魔力を生み出そうとするミラ。

そこで…
青年はピストルでミラを撃った。

「やめなさい」

「…」

私は見守る。
この流れを───…

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