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☆ラリマーの扉☆

第9章 捨てられし王女は

…クレディリス…

君はどこにいるんだよ…

くっそ…っ
追い出したあいつらが何よりも憎い

おれも、抜け出したい。
クレディリスのためなら…!

ぼくだけの姫に傷をつけるのは許せない…

あぁ…でも、ぼく…
どうして最後、クレディリスを止めなかったのだろう?

「しつこく止めて、どこかに2人で逃げれば良かったのに…」

クレディリスの恋人 アンディルスは
部屋でひとり、つぶやいていた。

「どうか…返してくれぇ!
返してくれよ……」

珍しいともいえる男の涙を流す───…

あぁ……

「ぼくだけのクレディリス…」

神よ、どうか…

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