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☆ラリマーの扉☆

第9章 捨てられし王女は

夕食を食べ、眠りにつく頃。

琥珀さんは、調合や雑務があるから後で寝る。と言った。

調合はわかるけれど
雑務ッテ─────…?

まぁいいや、眠ろう…

ちょっと眠って琥珀さんの…アレを見に行かなくちゃ


クレディリスは眠りに堕ちた。



真実を知りたい。
 

寝過ごさないようにね…と。


……クレディリスは眠りに堕ちた。


*****

いっぽう、少年は

「そろそろ琥珀様の調教かな…
あの甘い特有の声は誰も知らんな」

…外に出て、空気を吸う。

「あの女を起こしに行きたいが
琥珀様が今いるからな…くぅっ…」

歯を食いしばる、少年…

琥珀様、そろそろかな…

あの声は魅せられるぞ…きっと

少し、ゾロゾロと、琥珀の屋敷に近寄る。

…行くぞ!

でも足音はたてないほうがいいな…

見つからぬように、琥珀の屋敷の右に隠れた。

身をひそめ、息を殺し、しゃがむ…。

「琥珀様の秘密は老人たちも知らん…
知るのはおれだけ…」

…っ

その調教の時を密かに待つ。

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