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☆ラリマーの扉☆

第9章 捨てられし王女は

……

「そろそろ…来るなぁ」

扉が開いた。

姿を現した、琥珀さきえの裏の顔…

「琥珀様だ…あいつを起こしにいかねば」

……小声で言う、少年

あの女の来た世界では
カギ、という道具があるだろうが
…この村にはない。

…だから、ドロボウなんてこともできる。


あの女とおれは生きる世界が違う。

……ズレ合っているのだ。

地盤の歪みが生じたことでおれらは生まれた…

だから本当は…
あの女の生きる世界にこの村は存在しない。
すでに滅んでいる…

おれも、滅んでいる…

滅ぶのは、なんて恐ろしい言葉なのであろうか…?

…あぁおれは何を

あの女を起こしに行かねば!




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