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☆ラリマーの扉☆

第9章 捨てられし王女は

「さきえが気持ちよくするしぃ~
癒してあげる~」

もう聞くに耐えられない声だな…

名も無き姫はなんか下を向いている。

「名も無き姫、どうしたよ?」

「……信じられない。明日にでも帰ろうかしら…」

……名も無き姫……

「だまって?」

「うん…」

「そうしたほうが良いかもしれん
王国の場所分かる?」

「…いいえ、分からないわ…
だからもう、適当に行こうかと」

名も無き姫……

そうか…

「そうか。なら、行く前に君の名前を教えて?」

そういえば聞いてなかった。

「クレディリスよ…」

くっ…

名前を聞く時にも、琥珀の声が…。

「おれは夜霧ハルヤ」

「そう…」

クレディリスはどこから迷い込んで来たんかな…

ここは日本人名しか存在しないのに…。

謎が深まるばかりだ。

いったい…何が?

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