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プリンス×プリンセス

第81章 風が吹いた

その考え方は、ティアナ様らしいと思う。

「分かりました。でも無理はならさないように」

「うん、ありがとう」

「では、マキシミリオン様が起きる前に、支度をしてしまいましょうか」

顔を洗ってもらっている間に、服を準備する。

今日の服は、白色を基調としたワンピースだ。

それに合わせるネックレスなどの宝飾品も準備していると

「シルフィ、今日はどこかに出かける予定だった?」

何やら難しい顔つきをしているので、不安を取り去るように笑顔を浮かべる。

「いいえ。これはディオチェスター様からの指示です」

「ディオの?」

あら…聞いていなかったんですね。

キョトンと私と服とを見返すので、こくりと頷いて

「支度が整い次第、ディオチェスター様のお部屋の方に、と」

「…どうして?」

「それは…ご本人からお聞き下さい」

でも、怖がるような事ではないですよ?

その気持ちを込めてにっこり微笑んだ。

「さあ、着替えが済んだらお化粧をしますよ」

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