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プリンス×プリンセス

第12章 アクシデント

姉上と顔を見合わせても、お互い首を傾げるだけで…

そんな俺たちの様子に、ディオは苦笑いに似た笑みを浮かべ、シルフィに

「お前は口が固いな」

その言葉に、シルフィはうつむいたままふるふると首を振った。

「あいつは私の兄だ」

淡々と告げられた言葉に、俺と姉上は驚いた。

「は!?」

思わず声をあげた俺に、ディオは冷めた笑いを浮かべた。

「腹違いのな」

腹違い…

って事は、王妃の子供ではないって事か。

あれ?

フェールロコノの国王って、再婚したっけ…?

記憶を探ったけれど、俺が答えにたどり着く前にディオが口を開いた。

「父が一夜の過ちを犯した時の子だそうだ」

…へ?

ずいぶん簡単に言ったな。

しかも、ワンナイトラブとかじゃなく、『過ち』って言い切っちゃうんだ。

「…相手は?」

「テリオス!!」

聞いた俺を姉上が止めた。

見ればキツい目付きで俺を睨んでいる。

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