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プリンス×プリンセス

第84章 そして…

ルークスのジェスチャーに首を傾げる。

お手上げ…って事か?

……何が?

すると遠くで鐘の音が鳴っているのが聞こえた。

「挙式が終わったのでしょうか」

「時間的にそうだな」

腕時計で時刻を確認するルークスに、ずっと疑問に思っていたことを聞いた。

「ルークスは結婚しないの?」

「はっ!?」

「相手、いないの?」

「いない訳では…」

言いかけて、何故か口を歪めてしまった。

ん?どういう事?

キョトンとルークスを見れば、苦笑いを浮かべて

「俺の事より、こっち」

そう言いながら、親指を立ててシルフィを指差すと

「カムリからのプロポーズ、断ったらしいですよ」

「なっ!?ルークスさん!?」

「え?ホントに?」

衝撃の内容に、目を見開いてしまう。

だって、シルフィとカムリはいつも僕と一緒にいてくれて、2人ともすごく仲良さそうだったのに!

「お仕事だから?ホントは嫌いだったの?」

僕のせいでツラい想いをしていたんだろうか?

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