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「お前は何か勘違いをしているな」

笑いを浮かべたままなんだけど、その笑いの質が変わった。

微笑ましいとかの温かい感情から浮かべる笑みではなくて…

「お前達とは違う。俺はジュークの事を『兄弟だ』などと思ったことはない」

ピシャリと冷たくいい放った。

その言葉と冷たい口調に、平手打ちをされたような気分になった。

「奴もそうだろう」

目を細くして、断定するような強い口調で話す。

そんなディオに何も言えなくて…

だけど、姉上は違った。

「そんなこと無いと思います」

ディオを真っ直ぐに見つめ、ハッキリ語りかける。

「私がここに来てから、ずっとデュークの働きを見ていましたが、恨んだり卑屈になったり…そんな負の感情は持っていないと思います」

ディオは黙って静かに姉上を見ている。

だけど表情が…。

さっきまでの笑みも消えて、何の感情も表に出してない。

姉上は生唾を飲み込むと、息を吐くように一気にいい放った。

「気にしているのは、貴方の方ではありませんか？」