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プリンス×プリンセス

第14章 この気持ちは…

ジューク…?

ジュークは今日は休暇を取っているってディオが言っていた筈。

なのに、何故ここに来たの?

ドアを開けて、その先に立つ人を見つめた。

「やっぱり」

私を見て、少しだけ頬を弛める。

「お邪魔してもよろしいですか?」

「…どうぞ」

少しだけ扉から離れると、ジュークが部屋に入ってきた。

その姿を見て、疑問が生まれる。

「今日はお休みではなかったの?」

「はい。ですので、部屋でテレビを見ていました」

その格好で?

いつもの執事服を着ているジュークに、違和感を感じる。

「教会に向かう『ティアナ様』の姿が映っていましたので、何かあったのかと」

あぁ…そういう事。

あれがテリオスの扮装だと見抜いた訳ね。

「仕事熱心ですね」

笑いを浮かべると、ジュークは私をじっと見つめ

「今日は、体調不良ではないんですね」

「え?」

「ですが、お辛そうだ」

そう言うと、少しだけ屈み込んで…

「きゃっ!?」

ふわりと横に持ち上げられた。

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