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プリンス×プリンセス

第14章 この気持ちは…

もしかして…気分を害してしまった!?

急に歩みが止まったから、怒らせたかと体を縮こませると

「痛みましたか?」

ふわりとソファーに下ろされて、顔を覗き込まれた。

「え…」

「足。振動で痛みました?」

「いえ!!大丈夫です!」

かぶりを振って否定して…ホッとして、力が抜ける。

私をソファーに腰掛けさせるために足を停めただけ。

良かった。怒ったからではなかったのね。

大きく安堵の息を吐くと

「母親似なので」

低い声で呟かれて、心臓が跳ね上がった。

「え?」

「似ていない理由です」

何でもない事のように、さらりと告げられた。

その冷たさに、胸が痛くなる。

やっぱり、さっきの言葉、聞かれていたのね。

だけど、そういう対応とか態度とかがよく似ているように思う。

「似ていますよ?」

微笑みながら言うと、ジュークの顔から微笑みが消えた。

「どこがですか?」

何を考えているのか分からない、冷たい瞳。

この人は…この人たちは、こうやって周りに壁を立ててしまうんだわ。

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