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プリンス×プリンセス

第15章 一曲、いかがですか?

俺の態度をどう思ったのか

「休暇は頂きましたよ?」

ジュークは眉を上げて、肩をすくめてみせた。

「私の本日の出勤は夕方からですので」

別にお前が激務だとかを心配してるんじゃないんだよ!!

「だけどさ…」

結婚式は終わったけど、披露パーティはまだ続いてるじゃないか。

口うるさい身内がいるんだろ!?

「ご心配頂かなくても」

俺を見て、ジュークはクスリと笑いをこぼした。

「本日は裏方に徹しておりますので」

ふーん、そうかよ。

ヤバい人には会わないように動けるって事かよ。

「今も会場周辺の警備をしていた所です」

「で?不審者を見つけたって所か?」

「不審者…と言うか、気になる人…ですかね?」

「はぁ!?」

意味深な物の言い方に、眉を寄せて不満を露にすると、ジュークは笑みを浮かべたまま聞いてきた。

「色々とお聞きになったようですね」

「何の話だ?」

「私の事を、ディオチェスター様から、です」

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