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プリンス×プリンセス

第17章 妻の役割

ディオと結ばれて、ディオのベッドで迎えた朝。

目覚めのきっかけは、ディオがベッドから降りた音でだった。

「ディオ…?」

「起こしたか?」

私の呼び掛けに、シャツを羽織りながら振り向くと

「辛かったら休んでいても良いぞ」

ニヤリと笑われて、私は顔を赤く染めた。

昨夜、ディオはとても優しかった。

けれど、初めて男性を受け入れた痛みは想像以上で…

最後には気を失ってしまうという、醜態を曝してしまった。

「申し訳ありません…でも、大丈夫です」

蚊の音のように小さく詫びる。

「無理はするなよ」

「はい」

そう答えながらも、ディオの様子が気になった。

「何処か…お出掛けですか?」

「ああ、視察にな。8時には出る」

時計を見れば7時を過ぎたところだ。

「ごめんなさい!知らなくて。私、部屋に戻ります」

昨夜脱がされた服を大急ぎで身に付けると、ディオがくくっと笑った声が聞こえた。

「…何ですか?」

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