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プリンス×プリンセス

第18章 聞きたいことがあるんだ

その声を聞いて、体が熱くなる。

「べ…別にお前だけじゃない!姉上や俺の部屋にも飾ったし!」

ディオの視線を避けて、薔薇の花を見ると

「それにこの花は若枝に付いたもので、どうしても切り落とさないといけないやつで、だから…」

しどろもどろになりながら説明をし始めた俺を、ディオは手で制した。

「いい、分かった」

う…っ。

そんな風に止められると、それ以上話すことが出来ない。

眉を寄せると、ディオは小さく笑いをこぼした。

「そんなに興奮するな」

「…っ」

赤くなった顔を見られないように、ディオに背を向けると、声が追いかけてきた。

「ありがたく受け取っておく」

「…そうかよ」

だったら最初からそう言えばいいだろ!?

おちょくられているようで面白くない!!

チッと舌打ちをすると、

「それで?」

ディオに聞かれて、視線を泳がせた。

「用はそれだけか?」

それだけの訳ないだろ!?

…って言うか、お前だって気付いてるんだろ?


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