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プリンス×プリンセス

第18章 聞きたいことがあるんだ

「お前、何をした?」

ディオの顔を真っ直ぐに見ると、コーヒーに口をつけていたディオが目線だけを俺に向けた。

「何の話だ?」

「今朝、姉上に会ったら元気が無かった。昨日の夜、何かあっただろ?」

夕べはいつもと変わらなかった。

それが、今朝、挨拶に行ったら。

泣きそうな瞳で出迎えられ…

だけど、理由を聞いても何も話してくれない。

絶対、昨日何かがあったんだ!!

「何か、か」

意味を含んだ言い方に眉を寄せる。

「あったにはあったが…」

言葉の途中でコーヒーを飲み、小さく笑う。

そんな態度に苛立ってしまい

「何をした!? 」

ガチャンと音をたててカップを置くと、ディオに詰め寄った。

そんな俺を一瞥し

「無理強いはしていない。合意の上だ」

冷めた口調で、さらりと告げられる。

…嘘はついてないみたいだな。

「だったら何で…」

姉上はあんな表情をしていたんだ?

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