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プリンス×プリンセス

第20章 忘れられない感触

思わずびくりと体を震わせると、カムリが肘を抱えるように持ち上げた!

「く…うぅんっ!!」

口から漏れた声にはっと我に返った。

うわ!何て声を出してんだ!?

「痛かったですか!?」

カムリが慌てて手を離すと、俺の顔を覗き込んでくる。

「あ!!いや!?あ…」

痛くはなかったんだけど。

自分の上げた声が恥ずかしくて、ますます顔が赤くなっていく。

見られないように、手で顔を隠しながらカムリから顔を背けた。

「ごめん。もういい。ありがとう」

「申し訳ありません…」

明らかに気落ちした声。

「いや、カムリのせいじゃ…」

言いかけて、言葉を濁す。

カムリのせいじゃない。

誰のせいかって言われたら…

「ちょっと俺、今日は休むな」

この国に来てから、1度も休んだ事なんてなかった。

それが分かってるからか、カムリが驚いた顔になり

「はい!…何かお持ちしましょうか…?」

う…。

責任感じてる様子だよな…。

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