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プリンス×プリンセス

第20章 忘れられない感触

「大丈夫。お前のせいじゃないし。ちょっと寝たら治るから」

だから気にするなよ。

そう思いを込めたのに、カムリは口角を引き締め、真面目な表情を作った。

「申し訳ありませんでした。…何かありましたらすぐお呼びください」

「ん。ありがとう」

気に病まないように、にっこり笑ってみせる。

なのに、カムリは泣きそうなほど悲しげな顔をして部屋を後にした。

…まずかったよな。

ふうっと息を付くと、ソファーに体を沈める。

いつもならこんなんじゃないのに。

「やめろよ」って言いながらも、ケラケラ笑ったりするんだろうけど…

背中に感じる体温。

耳にかかる吐息。

肘を抱える手の熱さ。

昨日の夜を彷彿とさせて…でも、カムリのとは違うって再認識させられる。

「…何なんだよ!!」

俺の体が、ディオを覚えている。

気持ちの悪い出来事なのに…

思い出すと、体の奥底が疼く。

手が下腹部を弄ると、俺のモノは勝手に膨張していて…

「ん…っ…」

自然に声がもれた。

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