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プリンス×プリンセス

第22章 そういう事、ですか

なのに

「そうか」

ディオチェスター様からの答えは無くて。

違うのか?

だとしたら、誰が…?

ディオチェスター様の様子からは何も探れない。

諦めてため息をつくと

「急ぎの分があるんだったな」

コーヒーを飲み終わったらしく、カップを置いて机に戻っていった。

「はい。それぞれ署名をお願いします」

たとえ誰から花を貰ったとしても。

いつもと違和感があるにしても。

王子としての職務を全うしてくれるのであれば、関係のない話…か。

書類を読み、内容を確認して署名をしていく。

その姿はいつもと同じで…

署名の字面もいつもと変わらない。

違和感の原因が掴めないまま、書類だけが完璧に処理されていった。




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