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プリンス×プリンセス

第24章 お前だったのか

一輪挿しを持ち上げようと手を伸ばした所で

「やはりお前だったのか」

突然、ディオの声がした!!

その方向を向けば、奥の部屋のドアを半分だけ開けて佇むディオと目があった。

「げっ!!」

思わず声が出て、慌てて手で口を押さえた。

ヤバ…!

「久々に会った一言がそれか?」

鼻で笑われて、頭に血が上った。

「なっ…何でいるんだよ!?」

いつもこの時間帯は部屋にいないじゃないか!!

「自分の部屋にいて、何故咎められる?」

「そ…それは…」

会いたくなかったから。

会ったら…どんな顔で、どんな話をしたらいいのか全く分からなかったから。

しどろもどろになる俺とは違って、ディオは至って冷静で…

まるで何もなかったかのように、いつも通りだ。

「先程、視察から戻って、着替えていた所だ」

そうかよ。

今日出掛けてるなんて、ジュークは一言も言わなかった。

だったら出掛けてるうちに替えておいたのに!!

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