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プリンス×プリンセス

第24章 お前だったのか

一輪挿しになみなみと水を汲むと、持ってきた花をその中に押し込んだ。

お前にとっては『悪ふざけ』で済む話かもしれないけどな!?

俺は散々な思いをさせられたんだぞ!!

ぐっと奥歯を噛み締める。

そのままディオの机まで行くと、さっきと同じように一輪挿しを置いた。

「もう金輪際、お前に関わらないからな!」

そうだよ。

俺がここに居るから、こいつにいいように扱われるんだ。

帰ってこいって言われてるんだし、何もここに居る必要も無いんじゃないか!?

「じゃあな!!」

腹立ち混じりでそう言い切り、足早にドアに向かう。

もうすぐドアに手がかかる…その時

「お前だから…かもしれない」

いつもと違うディオの声がした。

「は!?」

苦渋に満ちた声に、思わず振り返ってしまうと

「お前ならいいような気がした。何故だろうな?」

眉を寄せて考えに耽っているディオの姿が目に入って…

「知るかよ!!勝手に決めるんじゃねえ!」

勢いのままそう怒鳴ると、荒々しく出ていった。

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