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プリンス×プリンセス

第24章 お前だったのか

ムカつく!ムカつく!!ムカつく!!!!

荒々しい足音を立てながら部屋に戻ると、カムリが目を丸くして俺を見た。

「ど…どうかなさいましたか?」

「いや?別に?」

カムリがいるとは思わなかった。

知ってたらこんな態度で部屋に入らなかったのに。

これもそれも、アイツのせいだ!!

余計にイライラが増して、ふて腐れたままソファーに座り込んだ。

そんな俺を見て、カムリは困ったように眉を下げると

「別にと言われましても…」

そして、小さな笑いをこぼした。

何だか幼い子供をあやすような態度に、余計に唇をひん曲げて見せると

「そんなに刺々しいのも珍しいですね」

「そうか?」

結構カムリには素を見せてるつもりだけどな。

だけど

「ディオチェスター様ですか?」

その指摘は予想外だった。

「…何で」

ひきつった表情のまま、カムリを見てしまった。

こんなの、認めたのも同じだ。

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