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プリンス×プリンセス

第25章 労りの気持ち

ディオに今後のスケジュールなんかを話しているジュークをしかめ面で睨む。

平気そうな顔をしやがって!!

俺の視線に気付いたジュークが、目を細くしてにこりと微笑んだ。

…だから!

その、本心が探れないような笑みは止めろって!!

「テリオス?」

姉上の声にハッとして顔を向けると、心配そうな色の瞳とぶつかった。

「本当に大丈夫?」

あぁ…。

姉上のこういう表情に弱いんだ。

「大丈夫だよ。そんな心配しないで」

「私、喉の調子が悪いだけで、あとは平気だから」

うん。分かってるよ。

姉上の体調が悪いときの顔は知ってる。

今日はまだ元気のある顔つきをしてるな、って思ってたんだ。

「なるべくあなたに負担がかからないようにするから」

「そんな事…気にしなくていいって」

口を曲げておどけて笑うと、

「ティアナ様はご自分のお体をご自愛なさって下さい」

ジュークがさらりと忠告してきた。

「ご…ごめんなさい」

途端に姉上は肩を落としてしまって…


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