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プリンス×プリンセス

第25章 労りの気持ち

そんなジュークを、俺は眉をしかめて見ていた。

…多分、だけど。

その『サポート』に、俺も入ってるんだろうな。

そんな予想にため息をついた。

すると俺の横で、姉上は微笑みを浮かべて

「ありがとうございます」

ジュークへ頭を下げた。

「皆に苦労をかけないようにしますね」

「いえ、そういう事ではなく…」

「でも『ご自愛』って、そういう事でしょう?」

口を結んで言葉を選ぶジュークに、姉上はふふっと笑う。

うわ。

姉上って…こういう時、本当に強いよな。

眉を上げて笑いを噛み殺していると、どこからか笑い声がして…

その元を辿れば…ディオかよ!?

堪えきれなかったのか、肩を震わせて笑ってる。

呆気に取られてぽかんとディオを見ていると、俺たちの視線に気付いたのか、口元を手で覆って

「いや…済まない」

そう言いながらも、ジュークを見る目が笑ってる。

こいつの、こんなに笑ってる顔…初めて見た。


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