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プリンス×プリンセス

第26章 謝肉祭

「いえ…ちょっと酔ったのかも」

そういえば、国内大会で金賞を獲ったワインとかを勧められてたよな。

だけど、いつもお酒は嗜む程度とか言ってるのに。

酔うほど美味しかったのか。

それとも、体調が悪いからいつもより酔いやすい…?

「え?大丈夫か!?」

「ティアナ様?」

俺とジュークが姉上の様子を気にかけていると、ディオが姉上に声をかけた。

「辛いのなら、先に行って休んでも構わない」

「でも…」

迷う姉上に

「これ以後はパレードと晩餐会だ。どうとでもなる」

安心させるためなのか、やけに淡々と答えた。

どうしても出席しなければならないものでもないし、今回はディオの言う通りだ。

「そうだよ、姉上。休んだ方がいいよ」

俺も声を掛けると、姉上は1度俺を見て…

何だか悲しそうな顔でディオに頷いた。

「…はい」

「そんなに気にやむな」

ディオは片頬だけ引き上げて笑みを浮かべると、ジュークへ向き直る。

「ジューク、付いてやれ」

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