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プリンス×プリンセス

第26章 謝肉祭

ディオの指示に、ジュークは頷いて

「はい…ではティアナ様、立ち上がれますか?」

ジュークに手を引かれ、姉上はゆっくりと立ち上がると、ディオに頭を下げた。

「はい…失礼します」

「ゆっくり休め」

姉上とジュークに続き、シルフィと数人のSPがその場から立ち去って行き…

俺とディオが残された状況に、眉をしかめた。

うわ。二人だけかよ。

ま、ジュークがいなくても、それ以外のSPがいるから厳密には二人じゃないんだけどさ。

こいつらは会話に入ってくる事がないから…

ディオしか話し相手にならないのかよ!!

小さくため息がこぼれた。

「姉上、大丈夫かな…」

ぼそりと呟くと

「酔いが褪めれば元に戻るだろう」

あ、返事をするんだ。

こいつの事だから、独り言かと思ったとか言って、無反応を決め込むかと思っていたのに。

「でもさ、ここに来るまでにも、結構無理してるんじゃないかなって時があったし」

時々、辛そうな表情を見せていて…

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