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プリンス×プリンセス

第28章 晩餐会で…

え…?

柔らかな陽射しは消え失せ、夜の帳が辺りを墨色に塗り替えていた。

「いけない!!もうこんな時間…!」

慌てて降り立つと、シルフィが驚いて私を見た。

「ティアナ様!?」

「早く支度をしなくては!!今、何時なの!?」

パーティは何時からだったかしら?

今から身支度をして…間に合うのかしら?

焦る私の手を掴み、シルフィが顔を覗き込んできた。

「ティアナ様!!落ち着いて下さい!!」

いつもよりも強い口調に呑まれて、訳が分からずに見返すと、シルフィはふわりと微笑んで

「大丈夫です」

え…?

何が大丈夫なの?

「テリオス様が対処して下さいましたから」

テリオスが?

対処、という言葉に、一瞬意味が掴めなくて…

…あ。

分かった瞬間に力が抜ける。

「そう…」

肩を落とし項垂れた私を、シルフィは気遣ってくれて、ソファーへ促された。

「また、迷惑をかけてしまったのね」

自分でも意識してないのに、声が震えてしまった。

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