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プリンス×プリンセス

第28章 晩餐会で…

情けなくて、恥ずかしくて…泣いてしまいそう。

それに気付いているのか

「テリオス様はいつものように悪態はついてましたけど、嫌がってはいませんでしたよ?」

シルフィは明るい声で話してくれる。

「お気になさらずゆっくり休んで下さいと、ジューク様も仰っていましたし」

ジュークが…?

「お加減はいかがですか?何か召し上がれます?」

「今はいいわ」

「では何かお飲物を」

飲み物…

そう言われれば、何だか喉が渇いている気もする。

「温かいものがいいですか?」

「そうね…紅茶がいいかしら」

シルフィが頷いて、紅茶の準備をしてくれる。

その姿を見ながら、ふと思い出したのはジュークの事だ。

この部屋に通されて、ジュークが紅茶を淹れてくれた。

茶葉の香りが強くて、それでいてすっきりとしたとてもおいしいお茶だった。

そのおかげかしら?

飲み終わったらとても穏やかな気分になれて…体がポカポカして、眠くなってしまった。

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