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プリンス×プリンセス

第28章 晩餐会で…

少し休むだけのつもりだったのに、こんなにも寝入ってしまって…

そんなに疲れていたのかしら?

「どうぞ」

シルフィの淹れてくれた紅茶は、ジュークと同じ茶葉を使ったはずなのに、香りが違う。

少し物足りなさを感じてしまうと

「やはり違いますか?」

シルフィが苦笑いを浮かべた。

「ジューク様のように淹れられなくて…」

「そんな事…充分美味しいわ」

にっこり微笑んで飲んでみるけど、香りだけではなく、味も違う気がする。

淹れ方でこんなにも味が変わるものかしら?

それとも、淹れた人が違うから…?

「ジュークは…?」

「ジューク様はディオチェスター様に付いていますけど…?」

小首を傾げたシルフィに、首を振ると

「いいの。それならテリオスも安心だわ」

ジュークが付いてくれているなら、テリオスに何かあったとしても、上手くやり過ごしてくれる。

だけど…。

テリオス…大丈夫かしら?

私の身代わりをして…嫌な思いをしていなければいいんだけど…

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