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プリンス×プリンセス

第28章 晩餐会で…

その間もディオはバネットを目で追いかけている。

「そんなにバネットをパートナーにしたかったのか?」

からかいを込めてディオを見上げれば、ゆっくりと頭を動かして俺を見た。

「する訳がない」

分かってるけどさ。

分かってて聞いたんだけどさ。

それにしても冷たすぎる声に、思わず顔をしかめると、ディオが小さく笑った。

「ビジネスとしてのパートナーなら考えなくもないが…」

一瞬何かを考えてから、首を傾けて俺を見ると

「俺のパートナーはここにいるからな」

そう言って、唇を半月状に上げた。

「そうだろう?」

念を押すように言葉を並ばされて、返事の仕様がなくて目を見開くと

「ディオチェスター王子。お久しぶりですな」

急に後ろから声をかけられた。

「マキシマム王子」

ディオの呼び掛けに破顔した男を見て、やっと誰だか分かった。

ノースバレーの皇太子だ。

「奥方と仲睦まじく、何よりですな」

「いえ、それほどでも」

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