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続き部屋のクローゼットの中に隠しておいた箱へウィッグをしまう。

髪の毛を押さえていたネットを取ると、頭を振って髪を馴染ませた。

もう姉上の代役なんかしないつもりだったのにな。

はぁ…と息をつくと、ドレスを脱ぐために背中に手を回し…

あれ？んんっ!?

着るときはシルフィに閉めてもらったから分からなかった。

けどこのドレス…ホックやらボタンやら、細かいものが異常に付いている代物だった。

これ…どれを外せば脱げるんだ？

鏡に背中を写しても、よく分からない。

暫く闇雲に合わせ目を探っていると、後ろからため息が聞こえてきた。

｢お前は何をしているんだ？｣

ディオの声に、心臓がばくりと音をたてる。

｢お…お前こそ！何だよ!?｣

慌てて振り返れば、部屋の入り口に凭れるようにしてディオが立っていた。

｢着替えるのにどれだけ時間をかけるつもりだ？｣

｢…っ。仕方ないだろ!?｣

普段着ないような物を着せられたんだ。