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ディオの言葉が、ずしりと重く食い込んできて…

｢そんな事…ないさ｣

かろうじて答えた声は、自分でも意外に思うほど弱いものだった。

何でこんな声しか出せないんだ!?

これじゃあ『そうだ』って認めてるようなもんじゃないか！

こいつには弱味とか見せたくないのに…っ!!

歯がゆくて、つい口元に力が入ってしまう。

すると、ディオは前髪をかき上げて

｢まぁいい。もう２度とあんな事件が起こらないように徹底させる｣

自分に言い聞かせているような、強い口調でそう言った。

｢だが、お前も隙を作るなよ｣

｢分かってるよ｣

｢どうだかな｣

ディオは笑いを浮かべて俺を見ている。

いつもなら、馬鹿にしているって思う所なのに…。

どうしてだろう？

それが…俺を労ってるように聞こえてしまう。

ぞくりと背筋を走り抜けたモノに身を竦めると

｢冷えたのか？｣

そう聞かれて、短く答える。

｢かもな｣

｢早く風呂に入って休め｣

｢あ…ああ｣

自分の感情に戸惑いながら、受け答えをした。