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プリンス×プリンセス

第30章 私じゃない

結局、ワインとジュースを購入して。

その後、車の中でも二人は対立していた。

「ワインは駄目で、ジュースなら良いわけか?」

納得いかないといった風情でぼやくテリオスを、ディオが軽くあしらっている。

「仕方あるまい。お前のせいで何かを買わねばならない状況に陥ったんだ」

確かに。

突然ワインを200本買うなんて言われて、店主が目を丸くしながらも歓喜の笑みを浮かべていた。

あの状況で、やっぱり買わないとは言えないわよね…。

くすりと笑いをこぼす。

そんな私に、テリオスは口を曲げて不満そうな顔をした。

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