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プリンス×プリンセス

第33章 騙された‼

「そうだな。明日、王女のバースデーパーティーがある。それに行くつもりだ」

「俺は行かないから」

速攻で断ると、兄上は少しだけ目を見開いた。

「どうしてだ?」

意外だとでも言いたげなその表情に、俺の中で苛立ちが沸き上がってきた。

「知らない結婚相手の下見に駆り出されるのはごめんだ」

吐き捨てるように告げると、兄上は小さく何度も頷いた。

あ、やっと分かってくれたか?

安堵の息を洩らしたのは早計だった。

「ティアナは元気にしているか?」

兄上が突然話を変えてきて、意外に思いながらも会話を返す。

「あ、ああ。フェールロコノに馴染んでるし」

「ディオチェスター殿とも仲良くやっている…か?」

まあ、問題なく…だよな。

兄上を悩ませるような問題は何もないし。

俺が頷くと、兄上は口元をほころばせて

「見も知らない相手でも、ティアナは上手くやっているんだぞ?」

う…っ!!

そう来るか!?

「それは…」

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