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プリンス×プリンセス

第34章 サーバル国へ

運命って…あのなぁ!

あの時会ったのは、姉上じゃなくて俺なんだよ!?

それを運命だなんて言うなよ!!

そう言いたいのに、兄上に話すことが出来ない。

俺に出来るのは、苦々しく片方の頬を上げて笑ってみせるだけだ。

「まあ、追々だからな」

慰めるつもりなのか、兄上は気楽な口調で言う。

それにしても…

フェールロコノから離れたと思っていたのに。

頭の奥を掠めるプラチナ・ブロンドをため息で追いやる。

すると、挨拶が終わったようで、司会者のマイクスピーチが響いた。

「テリオス、ご挨拶に行ってこい」

「は?もう?」

誕生会は誕生会でやり過ごして、その後ちょっと顔合わせするくらいなんじゃないのかよ!?

顔をしかめた俺に、兄上は呆れたような視線を向ける。

「当然だ。何のために来たと思っている?」

…っ!

前にも同じような言葉を聞いた。

その言葉を投げつけてきたヤツを、せっかく頭の中から追い払ったのに…っ!!


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