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けれど、彼は微動だにしない。

頬杖をついたまま…何かを考えている。

そんなディオチェスターの様子に、ティアナは全く気付かないまま

「ええ。彼女が、私に会いたいと願ったそうよ？」

首を傾げながら、嬉しそうにくすりと笑った。

楽しげなティアナの様子に、ジュークも笑みを浮かべる。

「テリオス様との結婚を考えていらっしゃるのなら、いずれはティアナ様とも義姉妹になるのですね」

「だから…かしらね？」

ジュークに微笑みを返し、そのままディオチェスターへ向き直した。

「ねぇ、ディオ。貴方もご一緒してもらえないかしら？」

「俺も…か？」

視線だけをティアナに向けて聞き返すと

「ええ。貴方の義妹になるかもしれない方よ？」

嬉しそうに目を細めて語るティアナに、諦めに似た苦笑いを浮かべる。

「成る程な」

肯定も否定もしない答え。

けれど、その口調で了承を得られたと分かり、ティアナは気持ちが高揚するのを感じた。

「では、お願いね」