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プリンス×プリンセス

第36章 企み

上機嫌でティアナが部屋を出ていった後。

ディオチェスターは窓辺から外の景色を眺めた。

真下では、カムリが薔薇の手入れをしている。

「庭師にでもなるつもりか?」

「カムリですか?」

ジュークが聞き返し、カムリの姿を確認すると

「テリオス様がお戻りになるまで、枯らす事の無いよう気を配っている様です」

「もう潮時か…」

ポツリと呟くと、ディオチェスターは振り返ってジュークに問いかける。

「それで?どうなっている?」

「ルークスに探らせていますが…何やら色々と掴んだ様です」

自分が探られているとこれっぽっちも思っていない人間は、詰めが甘過ぎて簡単に尻尾を掴ませてくれる。

ルークスからの電話報告の声音を思い出して、ジュークは笑いをこぼした。

「その日までにどうにか出来そうか?」

「かしこまりました」

ディオチェスターへ頭を下げて。

そのためにどう動くかと計画を立てていると

「シエンタ…か」

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