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プリンス×プリンセス

第40章 俺の意思

「お前、12才に手を出したのか!?」

だとしたら犯罪だろ!?

ディオは目を細めると片方の眉を上げた。

「馬鹿か」

いや、この場合、なじられるのは俺じゃなくてお前だろ!?

「好かれて…慕われていただけだ」

慕う?お前を?

こいつの大学時分を知らないから想像も出来ないけど…

絶対、あり得ねぇ!!

「グレイスは兄弟がいないからな。兄のように思ってくれたのだろう」

「じゃあ…恋人じゃないのか?」

「当たり前だ。子供には興味ない」

短く息を吐き、一笑に付された。

だけどさ。

お前はそうかもしれないけど、相手は本気だったかもしれないじゃないか。

「子供って言ったって」

「グレイスとはそれ以来会っていない。なのにこんな思い込みをするとは…子供としか言いようがない」

…は?

「それ…何年前だ?」

「6年」

6年!?

目を丸くした俺に、ディオはニヤリと笑う。

「シエンタという女…なかなかの思い込みだな」

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