テキストサイズ

プリンス×プリンセス

第40章 俺の意思

「長ったらしく、つまらない時が…か?」

は?

イヤミだと思っていたのに…そうじゃない…のか?

「お前がいないのに、カムリは同じように花の手入れをしている」

おいおい。話がいきなり飛ぶなぁ。

静かで、つまらなくて…カムリ?

話の内容がよく分からない…けど。

そっか。カムリ、頑張ってくれてるんだな。

ディオの話に頬を緩ませてしまう。

「まるでその辺りにいるんじゃないかと思わせるほど熱心で…苛立たしい程にな」

ディオの言葉に、緩んだ頬がひきつるのを自覚した。

苛立たしい?

どういう意味だよ!?

「気に入らないのか?」

「そうだな」

その肯定に、カアッと頭に血が上った。

カムリが花の手入れをしているのは、俺が頼んだから。

もうこの国にいない俺の指図でカムリが動いてるのが、そんなに目障りなのかよ!?

苛立ち混じりにディオを睨みつけると

「お前を探してしまう自分に苛立っていた」

……は?

予想外の言葉に、目を見開いてしまう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ