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プリンス×プリンセス

第40章 俺の意思

俺と目が合うと、ディオは苦笑いを浮かべて聞いてきた。

「お前はどうだ?」

どうだ…って…。

何についての質問だよ!?

フェールロコノを離れて、って意味か?

それとも、お前から離れて…って…?

「ここから離れて…」

国に戻って。

兄上と話したときも、シエンタといた時も…

「頭の中で…お前の声が聞こえた」

何かしようとすると、いつも頭の片隅をよぎったのは…お前の姿と声だ。

「王子らしくしろとか、小うるさいくらいな」

口を曲げて苦々しく表情を作ると

「…そうか」

ディオはぼそりと呟いて、それから喉の奥でククッと笑いをこらえた。

「…何だよ!?」

「では、毎日思い出していたのか?」

「はぁ?」

「お前が王子らしく振る舞うなど、無謀な話だからな」

こいつは…っ!!

「そんな事ない!」

やっぱり俺の事、馬鹿にしてんだろ!?

いきり立つ俺に、ディオはニヤリと笑いを向けると、椅子から立ち上がった。

「な…何だよ!!」

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