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プリンス×プリンセス

第40章 俺の意思

間合いを詰められて、ドギマギとディオを見上げると

「さて、次はお前の処遇だ」

ディオがそう言って目を細くした。

処遇って…何だよ!?

「このままエストラーザへ帰れば、婚約者を奪われた憐れな王子と噂されるだろうな」

ディオの言葉に、二の句が告げない。

シエンタが俺の婚約者だと思い込んでいる国民は多い。

なのに、それを雑誌で全否定されたんだ。

そんな噂も立つかもしれない…けど!

「憐れって…そんな言い方」

「つけこまれたお前が悪い」

「…っ!」

それはそうかもしれないけど!!

もう少しさ、柔らかいものの言い方ってもんがあるんじゃないか!?

「それにお前のせいでカムリが庭仕事ばかりして、業務に支障が出ている」

…は?

またカムリの話?

そんなに花の世話をさせるのが気に入らないのか?

沸き上がりそうになる怒りを鎮めようと、下を向いてディオから顔をそらすと

「噂などすぐに消える」

その言葉と共に顎に手をかけられ、上を向かされた。

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